『IT・ゲーム業界の転職事情について』ワークポートの転職エージェントに直接取材!

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2024年08月22日


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取材年:2017年
ワークポートは元々IT関係の案件に強みをもち、ベンチャーから大手まで多くの企業とのパイプを有しています。今回はリアコミ編集長である大森がワークポート本社を訪問し、IT/ゲーム業界での転職に関する動向や特徴・面接対策に関するお話をうかがいました。IT業界とゲーム業界、それぞれを担当されている現役転職エージェント(コンシェルジュ)のお二人にお答えいただきました。

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【業界の動き】ITは既存の業界から、ゲームは数年の経験者が求められる

▼今回お話を伺ったワークポートの光山さんと渡邉さん

ワークポートの光山さんと渡邉さん

【IT業界担当_光山さん(画像:左)】
前職で他人材紹介会社を4年経験された後、ワークポートに転職されて4年です。最初の1年はSIerシステム開発の企業担当をしていました。その後1年は転職コンシェルジュで、メイン面談は最初の半年、残り半年は数字を持たずにマネージメントしていました。それからはゲーム業界のコンシェルジュのリーダーを務めています。ワークポートに入社されてから2016年8月までの担当数は約2,000名。

【ゲーム業界担当_渡邉さん(画像:右)】
新卒で入社した後、3か月既存顧客の営業を経験されました。WEBとゲーム両方のコンシェルジュを1年間担当した後、2014年4月からゲーム専門の担当になられました。 2016年8月までの担当数は約1,700名。

IT業界・ゲーム業界それぞれの業界の動きを教えてください。

【光山】IT業界は、求人はあるのですが厳選採用が目立ちます。以前のような未経験者採用は少ないです。インターネット系は常時一定の人数で拡大していて、ネットサービスの人員拡充は頭打ちですね。スマホ系は乗り換えの時期を過ぎたのであまり勢いはないです。

ただ厳選採用とは言いつつ、既存の業界で新しくウェブサービスを始めたい企業からは需要があります

既存の業界というのは、どういった業界でしょうか?

【光山】例えば、メガネ業界がECを始めました。他にはクリーニング業界×EC、印刷業界×ITなど、なにかしらスキルを持っていれば門が開かれています。こういった企業はベンチャーキャピタルから10億円の出資を受けたりしています。ただ経験者のニーズが強いです。

まだITが広がる余地はありそうですね。
ゲーム業界はどうでしょうか?

【渡邉】ゲーム業界は引き続き右肩上がりで、採用が積極的です。大手は採用人数も多く、スキルを持たれた方、業界出身者を求めています

数人規模で設立間もない企業はポテンシャル採用もあり、未経験者の募集もあります。1,2年の経験をもっていて、業界のことがわかっていれば大丈夫です。

求人は中堅層が一番多いですね。スキルフルな方より業界1,2年で1つ「このスキルが使える」という方を求めています。

右肩上がりでいいですね。
未経験者の求人はどれくらいありますか?

【渡邉】未経験の枠は常にあるわけではありません。ぽっと出て、すぐなくなってしまいます。

ちなみに未経験者が見られる点は、若さ・熱意・マインド面、それとプライベートでの制作実績がどれくらいあるかです。

ここがポイント
  • ・IT業界は厳選採用が目立つが、需要は高い
  • ・ゲーム業界の採用は積極的
  • ・未経験者の場合、プライベートでの制作実績や熱意などが基準となる

【求人の特徴】ゲームもITも、年齡よりスキルと経験

IT業界・ゲーム業界はどのような求人が多いですか?

【光山】IT業界は、ディレクター・デザイナー・ウェブコンサルタント、特にエンジニアのニーズが高いです。エンジニアは、自社開発するところが増えているので自社開発に携わっていた方や、SIerをやっていた方が求められています

【渡邉】ゲーム業界は、技術職・プランナー・ディレクター・エンジニアの求人が多いです。ネイティブ(ネットにつながっていなくてもダウンロードしてしまえばできるゲーム)に注力している企業が多いです。ですので、ソーシャルやコンシューマよりもネイティブで活躍できる方が求められています

ただ営業圧倒的に少ないです。他にもバックオフィス系の総務・広報・事務・マーケティングなどは少ないですね。

求人エリアはどこが多いですか?

【光山】全体に言えることですが、求人の割合で言ったら東京と関西で9:1くらいです。しかし、2014年4月に大阪支社が、2015年1月に福岡支社ができて求人が増えてきていますね。ゲーム系は大阪や京都に本社があるところも多いので、支社ができて開拓できました。

着々とエリアを広げていますね。
40代50代でも募集している求人はありますか?IT業界はいかがでしょうか?

【光山】現場よりマネージャーなど経験を積んでいる人材が求められているので、年齡はあまり条件に含まれません。しかし40代半ば頃になるとディレクションしたウェブサイトの効果やマネジメントした人数などが見られるので、数字で語れなければいけません。

マネジメントした人数といっても、教育面よりもプロジェクトを推進してほしいという求人が多いですね。新規や継続、赤字のものなどです。

実績さえあれば、というところですね。
ゲーム業界も教えてください。

【渡邉】転職業界に35歳限界説というものがありますが、それは他の業界と比較しても少ないですね。年齢が高くても内定が出ます見られるところは、ゲーム業界での就業経験とスキルです

求人はマネージャー寄りになってしまいますか?

【渡邉】マネージャーもありますし、現場もあります。現場がしたくて転職を希望する方が多いですね。

ここがポイント
  • ・IT業界はエンジニアのニーズが高く、SIerの経験者が求められている
  • ・ゲーム業界は、ネイティブで活躍できる人材が求められている
  • ・求人エリアの割合は関東9割・関西1割と関東に集中しているが、大阪や福岡でも徐々に増えつつある
  • ・他業界とは異なり、年齡が高くても内定の出る確率が高い
  • ・現場希望の転職者が多い

【書類・面接対策】書類は数字で具体性を、言葉で親和性を持たせる 面接は一言返せばいい

書類で気をつけているポイントがあれば教えてください。

【渡邉】嘘ではなく見え方を意識して、求人に言葉を寄せています。

どの業界も同じだと思いますが、実績や経歴がわかりやすいように数字に気をつけています。履歴書から職務経歴書に移るので、パッと見てわかるように職務経歴書の見え方も工夫しています。転職回数が多い人でも、よく見るとアルバイトが3つくらい入っていることがあります。そういうときは備考欄に移動して、転職回数が少ないように見せます。

もう1つは、求人に書いてあるキーワードを盛り込んで企業との親和性が高まるようにしています

【光山】抜粋して、数字に落とすというところは渡邉と変わりません。例えば、スキルにイラストレーターとだけ書いてる人がほとんどなので、実務年数と使用年数のトータルの年数を書いて、スキルの幅と深さがわかるようしています

見やすく、より具体的にイメージできるようにということですね。
では模擬面接で見ているポイントを教えてください。

【渡邉】志望動機を見ています。ゲーム業界だったらどこでもいいのではなく”この会社”という理由がわかるようにアドバイスしています。転職理由はマイナスになりがちなので、いかにポジティブに変えられるかを一緒に考えていますね。

【光山】業界関係ないと思いますが、結論から話すことを重視しています。訊かれたことに対して正確に一言で返せるように練習します。考え込みすぎると長くなって、何が言いたかったのか混乱してしまいますから。

一言で答えて、訊かれたら理由を話す。訊かれなかったら自分からその理由を話す。短いキャッチボールを繰り返すと会話も増えて盛り上がると思いますので、これを集中的にやっています。

登録してから採用が決まるまでの期間はどれくらいですか?

【光山】ITは1ヶ月から1ヶ月半はかかりますね。だいたい1ヶ月半くらいのスパンで見積もっておけばいいかと思います。選考回数が多い企業が多いので、短期で決まるというのはあまりないですね。

【渡邉】ゲームは、平均的な期間だと1ヶ月から2ヶ月が多いです。短い方だと来社されてから3日や1週間で決まることもあります。いい人材は他の企業と取り合いになってしまうので、企業様がワークポートに頼まれた場合は早めてくれるようにお願いをしています。

ここがポイント
  • ・書類は、実績や経歴がわかりやすい数字を意識
  • ・模擬面接では、志望動機を重要とし、結論から話すようにアドバイス
  • ・IT業界の転職活動期間の平均は、1ヶ月~1ヶ月半。スパンは1ヶ月半くらい
  • ・ゲーム業界の転職活動期間の平均は1ヶ月~2ヶ月。最短3日~1週間

【エピソード】「転職した方が絶対いい!」という確信を持って勧めました

渡邉さんの印象に残っているエピソードを教えていただけますか?

【渡邉】弊社には人事アプローチ制度というものがありまして、それは企業の人事担当の方が直接ご来社されて求職者のレジュメを見て、お会いしたい方には実質書類選考なしで一次面接から行えるという制度です。

ある求職者の方が、希望の求人を受けたのですが見送りになってしまいました。しかしその後、見送られた企業の人事の方が、人事アプローチ制度でその求職者を評価してくださいました。求職者自身も驚いていたのですが、一次面接と最終面接を同時に行って即日内定をもらい、入社されました。

私も一緒に喜びましたね。

一度ダメだったところから声がかかって入社できたら嬉しいですね。
光山さんの印象に残っているエピソードも教えていただけますか?

【光山】渡邉と面談した求職者さんなのですが、金曜日に派遣社員として入社予定のところ、入社する週の月曜日に「行きません」とおっしゃって、渡邉と私と求職者さんの3人で面談をしました。

ヒアリングしてみると、その方の雇用形態と給与の認識が甘く、間違っていました。その方が38歳で「キャリアのことを考えると転職はいましかない」と2 時間くらい話し合って「その場でやっぱりいきます」となりました。

よくよく聞いてみると、これから結婚されることと、お母様の介護をされることがわかったんだよね?

【渡邉】そうです。私がヒアリングして引き出せなかったところを、光山が数時間のヒアリングで引き出しました。

【光山】彼の望むことは2つありました。1つはゲーム業界の最前線で働くこと、もう1つは結婚や介護のために、収入を安定させたいということでした。

彼はお金メインで見ていたので、高額に設定されている派遣社員を希望していました。しかし派遣社員・契約社員では最前線に立てません。ただ契約社員であれば派遣と比べてもトータル給与に1,2万円の差しかありませんし、手当もついて介護休暇もありました。渡邉と話して、転職した方が絶対いい!という確信を持って勧めました

結婚・介護のこと、彼の現状をヒアリングして納得してもらった、ということが印象に残ってます。


\ワークポートを取材して感じたこと/
リアコミ編集長大森

人材紹介は人が資本。人間的魅力を持ったエージェントが在籍!



それぞれの業界の特色を聞くことができ、濃密なインタビューになりました。
IT業界については、家電や車などにもIT技術が使われていることから、IT業界はすべての業界と重なっていく経過なのだと感じました。これからどんなサービスが始まるのか、楽しみですね。

ゲーム業界は右肩上がりとのことで、これからも市場の拡大が見込まれているそうで、今後も需要は高くなっていきそうです。
エピソードは、新領域の取材での黒田さんもそうでしたが、光山さん・渡邉さんもビジネスを超えたところでのやり取りがありました。人材紹介は人が資本なので、人間として魅力的な人が揃っていると感じました。

ワークポート光山さんからのメッセージ

ワークポート転職エージェントの光山さんにインタビュー転職は、まず自分の市場価値を知ることが大切です。私たちも市場価値を予想することはできますが、現実との誤差が生まれてしまうこともあります。市場で何を求められているかは、エントリーして企業様のアクションを見ないと現実はわかりません。しかし一歩踏み出せば、企業様のリアクションを見てチューニングすることができます。まずその一歩が大事です。私たちが全力でサポートします。どんと来てください。

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株式会社ワークポートの本社(2017年取材当時)の様子

株式会社ワークポートの入っているビル
(本社 ※2017年取材時)
ワークポートの受付
(受付 ※2017年取材時)

JR大崎駅のすぐそばにあるビルで、駅から徒歩5分ほどで到着します。大崎駅の東口を出ると大崎セントラルタワーが見えるので、分かりやすかったです。
(※2024年現在、株式会社ワークポート(WORKPORT, Inc.)の東京本社の所在地は〒140-0002 東京都品川区東品川2-2-4 天王洲ファーストタワー6Fとなります。)


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