熾烈なポスト争い|アパレル業界で転職活動した生の声を聞いてみた
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2023年10月05日
アパレル業界は他の職種と比べて、人材の動きが流動的です。ただ、その裏には熾烈なポスト争いがありました。
アパレル転職者の活動を転職サポートをしているスタッフブリッジの大谷さんに、転職サポートでみている現場の生の声を聞かせてもらいました!
(2013年7月の取材内容となります)
アパレル転職者の特徴を聞いてみた
- -アパレル業界内での転職がほぼ全て-
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総合職のように、営業やっていたけど、事務に行きたいですとか、事務をやっていたけれど、営業やりたいとかではなく、アパレルからアパレルになります。ほとんど100%ですね。
まったく違う業種からアパレルをやりたいと言う人はまず来ません。
あとはこの業界では一度独立された方の転職が多いですね。メーカーでやられていて、自分でブランドを立ち上げてみようと独立したけれど、うまくいかずにもう一度メーカーに勤めたいという方です。
スタッフブリッジ以外の人材紹介会社さんにご登録している方も多いですが、話を聞いていると、アパレル業界の知識がなくメーカーさんのことをあまり知らない転職エージェントが多いですね。
転職エージェントによっても、きちんとリサーチして伝えてるエージェントと、上辺だけで伝えるエージェントの背景が見えてきたりします。
偏った情報を持っている方もいますし、まったく情報を持っていない方、いままでずっと仕事をされてきて、転職がまったく考えた事がなかった方もいます。
- -転職理由は?-
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アパレル業界ならでの転職理由としましては、販売職であればポストですね。販売の店長のポスト争い、マーチャンダイジングでしたら、ここのブランドを軌道に乗せた時にそれが自身のキャリアになるので年収いくらで、その視点で次のメーカーさんを探し始めます。
より高収入になるような情報を求めてきますね。年収・キャリアを上げたいと本人の方から売り込みをしてきますね。意欲的です。
- - 転職先の希望は?|世代に合わせた環境へ -
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アパレル業界でご経験している方で、本人様の大枠の特徴は、デザイナーさんなら過去のデザイン画でしたり、過去の資料ををお持ちいただいて、それを見ながら話をさせてもらいます。
彼女たちが望んでいるのは過去に109系を描いていたから、また109というよりは世代に合わせたところに対してのキャリアアップを求めています。
男性も女性も年齢に応じて着る服も変わってきますので、20代の子達が第一線で描いていたデザインは30代にはもう通用しなくなりますので、何かしらのキャリアアップは希望していますね。
アパレル会社の方向性としてヤングファッションとミセスファッションを両方持っている会社があればいいのですが、意外と少ないです。その場合は会社を変えて、また違うブランドでキャリアが積みます。
- - アパレル業界では履歴書や職務経歴書は重要? -
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職務経歴書が重要ですね。職務経歴書でどこのブランドでどの様な事をやってきたのかがわかりますので。
店長さんと言ってもユニクロの店長さんと百貨店の店長さんとでしたら全然質が違うんですね。どちらが良い悪いではなくて、ユニクロの店長さんの場合はある意味100人をまとめる必要があります。
接客販売よりもマネジメント力が必要ですね。百貨店の店長さんの場合は4、5人をまとめます。4、5人をまとめるにあたって、自分自身も販売していかなければなりません。何々店の何々施設の店長を何年やってきたかを問われます。
どのブランドかですぐわかります。あとはそのブランドの規模や店長でも1店舗やっていて、月に500万売る店舗と1000万売る店舗では規模が違います。売上高であったり、管理技術が職務経歴書で明瞭化できますから。中身が大事ですね。どの会社かというより何をやったかですね。
総合職の場合は、営業で「A社の営業経験があって売り上げがこれだけありました」と言っても、これがすごいのかわからないですが、アパレルはすぐにわかるので、その違いはかなりありますね。「この施設でこれだけ売ったらすごい!」と明白ですね。
ただ、どれだけすごい事をやっていても規模が小さければ大手からはそれは難しいですよと言われてしまうこともあります。
- - 職務経歴書は店長とMD・デザイナーで差 -
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人それぞれですね。店長さんで販売をされていた方だったら口でのプレゼン力はあるのですが、書類でのPRが苦手ですね。
MD職、デザイナー職をやられている方は、資料でのプレゼンテーションが仕事ですので、ご自身のプレゼンテーションも上手いですし、どこを見てもらったらいいのか良く伝えてくれますね。1人1人の持ってくる職務経歴書ですが、特にMDさんとかデザイナーさんは、それすらも工夫していますよ。
- 職務経歴書の手直し、サポートはしてるの?
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そうですね。転職エージェントとしてのサービスとして、職務経歴書・履歴書の書き方の指導はもちろんさせていただきます。ただ本部職の方には必要ないので、コーディネーター役として使い分けます。
- 面接対策はしてるの?
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もちろんあります。履歴書、職務経歴書と一緒で場数を踏んでいる方は指導の必要はございません。
転職歴が少ない方はせっかくのキャリアをもっていても、それを上手く伝える事ができないですね。1回目の面談で分かります。
スタッフブリッジの面談では、まず転職エージェントが雇い主の立場で志望動機などを聞きます。面談1日、2日前に書類を仕上げて、志望動機を考えてもらい、面談では仮想面接をすることを伝えています。
- 転職に成功しやすい人、なかなか成功できない人の違いは?
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コミュニケーション能力ですね。あとは自分の目標、ビジョン、クライアントに会った時にやりたい事をしっかりと言葉で伝えられるかです。
失敗する方は臨機応変さにかけるので、コミュニケーション能力が低い方ですね。実績があっても、対人では弱い方ですね。
面接時に世間話ができないとアウトくらいの勢いですね。聞き手側になってしまうと面接がすぐに終わってしまいますね。 - アパレル市場で求められているスキルや人材は何?
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若い人材ですね。企業も高齢化が進んでいますので、他の業種と比べても、新しく立ち上げるのは比較的簡単です。ずっと残っている大手さんはどんどん年齢層が高くなっていきます。若返りではないですけども、若い人材が求められますね。
中小のアパレル企業はお金がないので、若い方を安く取りたがりますね。アパレル業界でどこのジャンルで、と言うのはないと思います。
- 転職サポートのエピソード|キャリアから相談
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描いていた転職ビジョンとは全く違った所を紹介して、求職者の方のビジョンを変えたのが印象に残っています。
もともと外資系の会社でやっていた方で、転職先も外資系ブランドを希望していました。ただ、面談で話を聞いてみると、本人の仕事スタイルと外資系の経営方針などが合わないのではないかと思い、日本のブランドで、都内で働いていたのを遠方の地、地方でやってみてはどうかと提案をしました。
ここのブランドはアパレル以外にもEC事業などいろんな事をやっているので、彼の力を発揮できる環境であると思いました。無事に転職が決まったときは嬉しかったですね。
キャリアは自分自身ではなかなか見えないところなので、相談しながらキャリアを見る事は必要だと思います。 - 最後にメッセージをお願いします!
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自分の可能性に自信をもって転職をしていただきたいですね。正社員でも倍率が高くて、なかなか取られていないという時代です。
その中でリスクをしょって転職するのは、よほど強い心と意志と自信がないとできないと思います。求職者の方に自信を強く持って、私たちが結果に変える事が大事だと思います。