ゲームプログラマー・プランナーに有利な資格を調べたら何も無いという結論
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2016年09月28日
著者:うめ 引用元:大東京トイボックス
未経験者や異業種の人がゲームプログラマー・ゲームプランナーを目指す時に、有利になるとネット上で紹介されている資格について検証してみました。必須、重要などと紹介されている資格がありますが、現場サイドからみるとそんなことはなく資格=即戦力とはなりません。そこを勘違いしないことです。
資格を取得した方は学ぶ姿勢と最低限の知識があることはアピールできるので、そこを自己アピールポイントにすると良いと思います。
ゲームプログラマー・プランナーに関係する資格について調べました
未経験者がゲームプログラマー・ゲームプランナーを目指す時に、有利になるとネット上でうわさされている資格について調べてみました。
C言語プログラミング能力認定試験
ネイバーのまとめで就職に資格として紹介されています。『資格 就職に有利』と書かれていますが、そんな事はありません。C言語プログラミング能力認定試験の資格で就職に有利にはなりません。C言語認定に限らず、JAVAプログラミング能力認定試験も同様ですが、未経験者が就職や転職で評価されることはまずないと言っていいでしょう。
プログラミング能力認定試験の運営元のサーティファイも公表していますが、C言語プログラミング能力認定試験1級でさえ「腕試し」程度のものです。C言語を学習中の未経験者がモチベーションを維持するために受験する資格なので、職場で通用するレベルではありません。
資格でご飯が食べられるものではないですが、「自分でコツコツ勉強する姿勢」をアピールする材料として使えます。面接の際の話のネタとして、業界未経験者が使う資格だと考えてください。
参考:https://matome.naver.jp/odai/2139242464722875701
JAVAプログラミング能力認定試験
『Javaプログラミング能力認定試験2級の資格を取得する事をおすすめします』と書かれているサイトがありました。webプログラマーの募集がみつかるサイト JAVAプログラミング能力認定試験の資格も特に必要ではありません。
それほど知名度の高い資格ではないので、未経験者であれば履歴書に書いても書かなくてもあまり変わりません。難易度的にはそれほど高くなく、JAVAプログラミング能力認定試験1級を取得しても、基礎が理解できたという確認程度のものです。
C言語プログラミング能力認定試験と同様にJAVA未経験者が「自分の理解度を確認する」ための資格とみていいでしょう。IT業界では就職後も自分で学んでいく姿勢が必要なので、新しい言語を地道に学習するという姿勢は評価されます。
未経験者がこの資格を取得しても就職に有利になるとは言えませんが、話のきっかけとして自己アピールに活かしましょう。
参考:https://webpg9jin.com/shikaku/04.html
Ruby技術者認定試験
『Rubyエンジニアを目指す人には必ず持っていて欲しい資格として、Ruby技術者認定試験制度というものがあります』と書かれていますが、必須ではありません。
この試験の運営元Rubyアソシエーションの理事長でRuby開発者の松本氏も「認定試験は、Ruby技術者を確保したい企業にとっての目安であり、そういう企業にアピールしたい技術者にとっての道具です。」と言われているように、単なる学習の目安です。
試験内容はRubyの基礎部分の暗記が多くメソッドを丸暗記するような内容なので、この試験に合格しても未経験者が何かのサービスを作れるようにはなりませんが、メリットとして、元々Rubyで何かを作っていた経験者がこの試験の合格レベルになれば、リファレンスを調べることが少なくなるので開発速度は上がります。
また、1つの会社に5名以上のRuby認定技術者がいれば、その会社はRubyアソシエーション認定システムインテグレータになれるので、対外的にRubyの技術力をアピールしたいSI企業に就職する場合には有利になります。
ただし、Rubyアソシエーション認定システムインテグレータの認定を受けたいゲーム制作会社はほぼないと思います。Rubyで開発されるゲームやwebシステムは増えてきていますが、他の言語に比べるとまだまだ少ない現状です。多くの会社ではRuby以外の言語で仕事をする機会の方が多いと思いますから、就職に有利とまでは言えません。
https://www.lavenhamcarnival.com/
WEBクリエイター能力認定試験
『就職、転職の際に履歴書に書ける有利な資格』と書かれていますが、この資格で転職が有利になることはないです。
html,CSSの基礎を学んだ事の証明にはなると思いますが、未経験者がWEBクリエイター能力認定試験上級に合格したからといって実務レベルになれるわけではありません。
ただ、IT系の専門学校で受験させる所も多く、知名度としてはそこそこあるので面接官が知っていれば話のネタにはなると思います。
簡単な資格なので何のアピールにもなりませんが、面接官が学生時代に受験していた場合には和やかな面接になると思います。
https://www.manacal.co.jp/pc_creator/
FLASHクリエイター能力検定
『FLASHクリエイター能力検定に合格すると、就職や転職に有利になるでしょう』とありますが、有利になることはまずありえません。
FLASHクリエイター能力検定の合格レベルは、ごく初歩的な操作ができるかどうかです。未経験者が「FLASHを触ったことがある」という証明にはなりますが、転職や就職では全く役立ちません。趣味の資格と考えてください。
現在ではFLASHを使ったゲーム開発やWEBサイト構築などの案件は激減していますし、少ないFLASH案件もActionScriptの高度な知識が求められるレベルなので、FLASHクリエイター能力検定に合格しただけの未経験者では全く刃が立ちません。
未経験からフロントエンジニアとして活躍したいのであれば、FLASHの他、JavaScript,ActionScriptなどのスクリプト言語やhtml,CSSなどを合わせて学習して国家試験のウェブデザイン技能検定を取得した方が良いと思います。
参考:https://minkansikaku.com/pc-net/flash.html
ウェブデザイン技能検定
パソコン教室などのサイトでは『就職・転職に有利』と書かれていますが、業界未経験者が有利になることはまずありません。
国家試験ではありますが、始まってまだ歴がない資格なので知名度はほとんどなく、未経験者が履歴書に書いたとしても面接官がこの試験を知っているケースはまれでしょう。
ただし、技能士検定だけあって内容は実務よりで、PHP, Perl, javascript, ActionScript, html, cssなど広範囲の技能を求められるので未経験者が基礎を学習するには良いと思います。
この資格だけでは就職した後に活躍できるレベルにはなりませんので、未経験の方は試験をきっかけに高度な技術を身につけていくことになります。また、既にC,JAVAなどの言語を身につけている方がスクリプト言語の基礎をかじるのにも丁度いいです。
将来の自分のキャリアパスを考えて、自らの成長のために取得する資格です。
参考:https://www.e-sikaku.net/sikaku/400
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験については、複数のサイトで『IT企業の就職に有利!』などと書かれています。
未経験者がとって就職に有利になることはありませんが、企業によっては情報処理技術者試験が必須の場合があります。SI企業などでは情報処理技術者試験に合格していることが応募条件になることもあります。
ゲームプログラマーの場合には情報処理技術者試験が必須になることはありませんので、特に就職や転職で有利にはなりませんが、IT業界では知名度のある試験なので、取得すれば一定の評価はしてもらえます。自己アピールに活かしましょう。
またプログラマーとしてIT技術全般について学べるので、就活のためだけではなく、自分自身のスキルアップのために取得するのもいいと思います。
逆に、この試験に合格できないようではIT技術者として勉強不足なので、プログラマーの方は(受験しなくても)合格できるレベルの知識・技術は学んでおきましょう。最低限の知識もないようでは相手にしてもらえません。
参考:https://frankshukatsu.com/?p=6263
ゲームプログラマープランナーは資格より経験重視
これはゲームプログラマー(PG)やプランナー(GD)全体に言えることですが、資格よりも経験が重視されます。 難関資格を取得した人よりも、有名ゲームの制作に携わった人や、面白い自作ゲームを持ち込んだ人の方が評価されます。
採用するゲーム会社側としては、育成に時間をかけたくないという思いがあり即戦力を重視しているためです。特に未経験者の方は、技術資格の取得を目標にするのではなく、自作でゲームを作ることや、アルバイトでも派遣社員としてゲーム会社で経験を積むことをおすすめします。
何か資格を取得しておきたい方は、基本情報処理技術者は面接の際に一定の評価をしてくれます。ゲームプログラマーやプランナーとして必須な知識ではありませんが、情報技術全般についての知識やプロジェクト管理など、広くIT業界の知識を学習できるからです。
ただし、これは自分自身のために勉強するくらいのイメージです。あくまで実務優先!アピールできる実務経験があって余裕のある方なら取得しておいて損はないでしょう。
結論としては、ゲームプログラマーやプランナーで未経験者が有利になる資格などありません。どんな雇用形態でもとにかく実務を積んでスキルを上げる、それがダメなら独学で自作ゲームを作り続けること。腕が上がればキャリアアップもできますし、転職で年収も上がる。実力が全てです。