人形のたいら(鳥取県倉吉市)さんに端午の節句の由来や疑問を聞きました【五月人形を飾る期間は?】

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5月5日の子どもの日に子供の健やかな成長を願う行事として親しまれている端午の節句(たんごのせっく)。

でも「五月人形を飾るのは子どもの日だけ?」「兜や鎧って何歳まで飾るもの?」「誰が買うか決まりはあるの?」など疑問をお持ちの方も多いはず。

そこで今回は節句行事に詳しい「人形のたいら」店主の平さんに、端午の節句について詳しく伺いました。

平さん
平さん

端午の節句は、5月5日(こどもの日)に男の子のすこやかな成長と健康を願ってお祝いをする日です。

出世や健康、魔除け、家族の繁栄を願って鯉のぼりや兜や人形を飾り、柏餅を食べたり菖蒲を浮かべた湯につかるなどの風習があります。

旧暦の5月5日でお祝いされる方もいらっしゃいます。

お話を聞いたのは

「人形のたいら」四代目店主 平 真さん

鳥取県倉吉市にある「人形のたいら」は、大正二年創業の節句人形専門店。 

その四代目店主である平 真さんは”お節句”が本来持つ意味や節句行事を通して親子で育む時間を大切にしており、わかりやすい解説でお子様の人生に寄り添う人形の魅力を紹介しています。

端午の節句にはなぜ鎧兜や鯉のぼりを飾るの?

Q.そもそも端午の節句にはなぜ鎧や兜を飾るんでしょうか?

鎧や兜は、武士のシンボルであり、身を守るための重要な道具でした。

これを飾ることによって、男の子が強く勇敢に成長し、将来立派な人物になれるようにという願いが込められています。

また、鎧や兜には「魔除け」や「厄除け」の意味もあります。武具は敵から身を守るものとして、家族を災難から守り、無病息災を祈る意味合いもあります。
さらに、人形はお雛様と同じく形代として、厄や災いから身代わりとなって守ってくれるものとしての「お守り」のような意味合いから鎧や兜を身に着けたお人形が飾られてきました。

Q.では鯉のぼりにはどんな意味があるんでしょうか?

鯉は清流はもちろん、池や沼でも生息することができるほど、生命力が強い生きものです。

その鯉が『急流を遡り、竜門という滝を登ると竜になり、天に登る』という中国の伝説(『登竜門』の由来)にちなみ、子どもがどんな環境にも耐え、「立派な人になりますように」と、立身出世を願う飾りが鯉のぼりです。

生まれた赤ちゃんが、「丈夫に、たくましく成長しますように」と、願いをこめてお祝いします。現在は住宅事情や生活環境の変化等から、屋外に飾る大型のものからお庭に簡単に飾るものや、屋内に飾る小型の鯉のぼりに変わってきています。

しかし、形は変わってもその根底にある本質は、家族に愛され大切にされているという愛の象徴です。これは子どもたちの自信や誇りにつながるはずです。

五月人形はいつからいつまで飾るの?

Q.以前ひな人形を飾る期間を平さんに尋ねたところ、2月上旬~4月上旬までと意外と長く飾ることを教えてもらいました。

五月人形はどのくらいの期間飾るんですか?

五月人形についても明確にいつからいつまでという決まりはありませんが、旧暦の桃の節句を過ぎた頃から飾って5月5日を迎え、旧暦の端午の節句頃まで飾るというご案内をしております。

4月上旬から6月上旬頃まででしょうか。5月5日の前後一カ月、2か月間という感じですね。

今の暦の5月5日にはまだ菖蒲の葉が伸びていませんが、旧暦の端午の節句の頃になると菖蒲の葉も長く伸びてきます。

お花の咲く時期や暖かくなったり寒くなったりも旧暦の方が日本の季節にぴったり合います。旧暦を意識して飾ると楽しいと思います。日本の行事ごとには、地域や伝承の違いによってさまざまな形がありますし、それが文化・風習・しきたりの特質でもあると考えています。

あまりこうするもんだとかこうしなければいけないという事よりも、お節句の飾りを通してお子様に何を伝え、どう楽しむかをしっかり考えて頂きたいですね。

購入は母方の祖父母じゃないとダメ?

Q.五月人形って家族の中で誰が買うのか決まりはあるんですか?

誕生した赤ちゃんの「母方からお節句の【人形を用意】」し、「父方がお祝いの席を【一席設ける】」のが一般的ですが、地方によって異なる場合があります。

最近は、両家で話し合ってどちらが購入するか相談されたり、頂いたお祝いからパパ・ママが選んで購入されるご家庭もあるようです。

「どちらが何をするもの」というよりも家族で話し合ってそれぞれが納得される形であればいいのだと思います。

時代が変わっても家族が子どもの健康を祈り、明るい未来を願う行事であることは変わらず受け継がれているんですね。

さっきゅう
さっきゅう

最新!令和の五月人形を見せてもらいました

最近では住宅事情から屋内に飾る置き型の鯉のぼりやコンパクトな五月人形が人気なんだとか。

「人形のたいら」店内の様子

人形のたいらさんでは伝統を引き継ぎ、その職人技で全国に知られる力石甲人(ちからいしこうじん)の工房作品などコンパクトながらも子どもたちの一生に寄り添い、大人になっても楽しめるような芸術性の高い人形・飾りが揃っています。

「人形のたいら2号館」五月人形展示の様子

今回はその一部をご紹介します♪

▼人形のたいら取り扱い商品の一部はこちらでご紹介されています!

掲載は一部商品になります。くわしくは店頭でおたずねください。

とりぃ
とりぃ
「人形のたいら」取扱商品一覧(一部商品)はこちらをご覧ください

人形のたいら|五月人形の商品一覧(大将/武者人形・鎧飾り・兜飾り)

人形のたいら|鯉のぼりの商品一覧

作品の細かな技術や素材の違いなどは、言われなければわからない隠れた魅力もたくさん!ぜひ平さんに気軽に聞いてみてくださいね(#^^#)

人形のたいらでは、お子様にとって一生の宝物となるような人形探しをお手伝いしています

大切なのは毎年飾ること、飾り続けるうちに気が付くことがあるからです。
幼少期は、お節句の飾りを家族と一緒に楽しい時間を過ごし思い出もたくさんできます。
そこから先は成長と共に家族が大切に育ててくれた事への感謝や、さまざまな思いにも気がつくでしょう。

大人になるにつれ、職人さんの技術やこだわりの素材などにも飾る度に発見が出てきます。
いい作品には大人の感性でも楽しめる内容がたくさん詰め込んであります。
日本人らしい奥ゆかしさを感じさせる物事の伝え方や感性が磨かれます。

お節句のお人形は、ライフステージに応じて楽しみ方や感じ方を変化させながら生涯楽しめる日本の素敵な文化です。

平さんおすすめ五月人形の魅力をちょっとだけご紹介

石川 潤平作 江戸木目込み人形について

木目込み人形は、作者が自分の中で思い描いた姿を形にしていくので、作家の個性があらわれます。奥深い味わいがありそれが楽しみでもある人形です。『石川 潤平工房』の江戸木目込人形は熟練の職人にしかできない筆仕事や結髪(毛吹き)など高度な技で作られます。

【造形美】
絵画や彫刻を学び全体のバランスを意識しながら造形とシルエットを繰り返し描き、ラフデッサンを作ります。ラフデッサンを基に頭、顔、手の大きさや位置の寸法を出し、粘土で正確な立体を制作します。この工程を経ることにより、作品の造形が細部まで明確になります。これにより今までにない新たな表現を追い求めています。形状や素材の配置、バランス、比例、調和などに基づいて、人々に美的な感動や快さをもたらします。

【盛上彩色】
胡粉で描いた図柄に漆を塗り、最上級の純金箔と岩絵の具で仕上げます。盛り上げの高さと色使い、金箔の綺麗さが特に目を引きます。

力石甲人・鎧秀の兜飾り・鎧飾りのこだわり

「力石甲人・力石鎧秀」の鎧・兜は、素材・技術・造形にこだわった職人の手仕事によって作られています。
量産品とは一線を引く職人技を、ぜひ店頭で実物をご覧ください。

【精緻な金物】
金物は、細かい鋲一つ一つにいたるまで、既製品ではなくオリジナルで精密に作られていますので、グラツキがまったくありません。シンプルに見えますがそれぞれの金物を浮きのないように仕上げるのは容易ではなく、匠の技が光ります。

【透し彫り】
金属板を切り透かす技法で、高い技術と芸術性が求められます。手前を光らせ、奥を暗くすることで立体感を演出しています。また、左右にある鍬形は少し角度がついており、どの方向からでも美しく見えるようになっています。

徳永鯉のぼりのこだわり

徳永鯉のぼりは、型職人がシルクスクリーンの型に再現したものからデザインを作成しています。
昔ながらの美しさを大切にしながら、時代のニーズにマッチしたデザインにもチャレンジしています。

人形のたいら店頭でサンプルがご覧いただけます。

【鮮やかで美しい色柄を表現する伝統的な「手捺染」】
シルクスクリーンによる手捺染を用い、日々変化する気温や湿度に適応しながらポリエステルと分散染料で均一に美しく染め上げます。この技術は色褪せに強く、長期にわたり美しさを保持。加えて、アルミ金箔加工も可能で、デザインのバリエーションを豊かにします。

【空に映える、徳永レッド&風と泳ぐ、そよかぜライン】
空というステージでいかに美しく映えるか。悩み抜いた末に生み出したのがTokunaga Red。日本古来の朱赤を基調とする、他にはない色彩が空を美しく彩ります。
日本画の繊細でやわらかい曲線を生かすため、手作業で丁寧に裁断します。Soyokaze Lineには、優美にのびやかに泳ぐための工夫や細やかな配慮も隠されています。

「人形のたいら」店舗

人形のたいらは人形工房数日本一の埼玉県で無形文化財に認定される人形師 石川潤平氏の作品を扱う山陰唯一の特約店で、石川佳正、石川やすひろ、力石甲人、鶴屋半兵衛、むさしや豊山などの作品を取り扱っています。

▼「人形のたいら」で人形制作の実演会を行う三代目 石川潤平氏

現在では三代目 石川潤平氏が店舗を毎年訪れて人形制作の実演会を行っています。

石川氏が実演会を実施する店舗は全国でも珍しく、「人形のたいら」は工房からの信頼も厚い店舗となっています。

人形のたいらで五月人形を購入された方の声をご紹介します!

人形のたいらで兜を購入された方からの写真。玄関などのモダンなインテリアにもなじみます。

鳥取県東伯郡湯梨浜町 つむぎくん
質の良さとデザインが購入の決め手となりました。
兜を飾ってから、毎日眺めてニコニコしています😊

商品名:力石甲人 13号三段菊獅嚙 浅葱縅 衝立飾台白 鯉のぼり付

島根県松江市 げんくん
購入の際に色々なお話を聞き、人形の魅力が伝わってきました。
長男の初節句の記念写真では、まだお座りがしっかりできない弟をお姉ちゃんがしっかり支えてくれています。

商品名:石川潤平 総木目込陽だまりの実り 緑風 逸品飾り

鳥取県八頭郡八頭町 そうしろうくん
設置について親切にご説明くださったおかげで、安心して購入を決めることができました。
毎年鯉のぼりが上がると、子供たちのテンションもぐっと上がります¨̮♡︎

商品名:徳永こいのぼり 錦龍5m8点セット スーパーDXポール10号

大阪府大阪市 いちかくん
兜を買うつもりはなかったのですが、割烹 万よしさんで素敵に飾ってあるのを見て、欲しくなりその足でお店に伺って購入しました。おかげさまで、初節句のお祝いに間に合い、とても満足しています!

商品名:力石甲人 鎌倉獅噛龍本印伝黒鹿革菱菊 令和逸品飾り

「人形のたいら」さんのお節句アルバムでは、実際に購入された方が自宅に飾っている様子も多数紹介されています!飾り方の参考にしてみてくださいね。

▶人形のたいら│お節句アルバム

おわりに

今回は倉吉市の節句人形専門店「人形のたいら」さんに、端午の節句について教えてもらいました。

鎧や兜、鯉のぼりは子どもの成長と健康を願う家族の思いが詰まった、お守りのような存在。

年に一度のお節句行事は、子どもにとって家族の絆と愛情を確かめる大切な機会だということがわかりました。

五月人形は3月~4月にかけて店頭に並ぶことが多く、この時期に購入を検討される方も多いことでしょう。

五月人形を選ぶ際には、いくつかの店舗を見て回る方が多いと思います。

平さんの店舗では1人ずつ希望や疑問をじっくり聞き取って、お人形選びを手伝っていただけます。ぜひ一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

お電話(0858-22-2391)でのご相談のほかお問い合わせフォームLINEでもご相談ができますよ。

さっきゅう
さっきゅう

事前にご連絡されると来店時の駐車場&ご相談時間の確保ができます!

所在地 鳥取県倉吉市西町2708
(2号館:鳥取県倉吉市西町2715)
営業時間 9:00〜18:00
定休日 元旦、9月~11月は水曜定休
駐車場 4台分あり。
※満車の場合は近隣の市営駐車場(徒歩1分)がご案内されます。お買い上げの方はチケットが出してもらえます。
電話番号 0858-22-2391
公式サイト
SNS
外部サイト

▼節句の後、ひな人形のしまい方・保管方法に困ったきも平さんに相談が可能です。人形の保管方法はこちらの記事でご紹介しています。

▼「人形のたいら」店舗の紹介はこちら。

▼【けずりひたいら少納言.G(ジー)】人形のたいらが夏季限定でかき氷店をオープン!

※本記事の情報は記事作成・更新時点のものです。最新の情報は直接店舗様にお問い合わせください。

※「時間や定休日が変わった」「移転や閉店」情報がありましたらお問い合わせフォームから一報ください。

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